Vine
英国ボビンレースとファブリックボックス教室主宰。
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2009年 08月 28日
先月Kitchen Clubさんで開催した1日レッスンの後、居残って古いボビンレースのピローを修復しました。
初めて伺ったとき、お店の片隅に置いてあるピローに気がつきました。フランスのローラーピローの上には、製作中のボビンと50cm程織ったレースが、グチャグチャに絡まってのっていました。長い間、何か上に乗っていたのでしょう。ピンはピローにささったまま右に大きく傾いていました。ローラーの下の空間には、切れてしまったボビン数本が、これまたグチャグチャに糸と絡まって入っていました。フランス語の新聞の切れ端も入っていて、1904年の日付がありました。 丁寧に糸のもつれを解き、ボビンを並べ、切れた糸とボビンを繋ぐ作業を続けました。そしてピンを元の位置に起して完成です。全てが納まるべき所に納まると、古いピローが美しく蘇りました。写真は修復直後のものですが、今頃は綺麗に磨かれてお店にディスプレイされていることでしょう。 ボビンの長さは約10cm。ピローは小振りです。糸を巻いたネック部分には、糸を保護する目的でしょうか、カバーが付いています(写真上のボビンのうち、ネック部分の緑色の物がカバーです)。カバーの素材はプラスティックというより、もうすこし柔らかくて薄い感じ。使用されている糸は麻糸。糸はなぜか(?)、時計回りと、半時計回りに巻かれていましたが、特に規則性があるようではありません。使用されているピンは、かなり太く、大きなグラスヘッドが付いています。ピローのローラー部分は、中身の藁を厚手の麻布で巻いて作られているようです。本体部分はデコパージュされています。 このピローは、フランスのLe Puyのものです。詳しく紹介されているサイトがあります。→ Fさん、ありがとうございました。 どんな方が織っていたのでしょう? まさか織りかけのピローが、極東の国に送られて、修復されることになるなんて想像もしなかったことでしょうね。 English Lace Club - VineのHPはこちらから
by vinelace
| 2009-08-28 09:26
| ボビンレース
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